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2018/05
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初秋のヒトコマ
またまたお久しぶりです、皆様お元気ですか。
イタキスにとって、重要な季節がやってまいりました!
そんなこと、関係ないとばかりに相変わらずマイペースな私です…。

カウンターを見ていると、こんなところでも来てくださっている方が!と嬉しくなります。
ありがとうございます。




授業がすべて終わる夕方になると昼間の暖かさはどこへやら、気温は一気に下がる。
マフラーで口元を覆いながら、琴子は教室を出た。
相変わらず、人一倍不器用な琴子は今日も居残り練習だった。
啓太を相手に成功したはずのあの1回は奇跡だったのかもしれない。

「あーあ、看護科の勉強って難しいのね」

看護科に編入してから幾度となくつぶやいたその台詞は、星が瞬きだした空に吸い込まれていく。

「早く帰らないと、ただでさえ見えないのに」

独り言が多いのは、鳥目の琴子にはこの暗さがちょっと怖いからだ。
いつも学生であふれかえっている講義棟は、静まり返っている。
研究等や部室が入っている棟からは、明かりがついているのがうっすらと見えた。
直樹がいるはずの研究室も例に漏れず、電気がついていた。

「入江くんも、がんばってるんだね」

尤も直樹は居残り練習、なんてことはないが。

「帰ろう、お義母さんも待ってるし」

秋が深まってくるこの時期は、寂しいのかもしれない。
琴子はもう一度、マフラーで口元を覆った。
校門までもうまもなくだ。

「おい」

後ろからふいに声を掛けられて、琴子は肩をぴくりと振るわせた。
歩みをとめて振り返ると、研究室にいるものだと思い込んでいたその人がそこにいる。

「入江くん!」

「また居残りかよ」

そんな科白を言いながらもその表情は穏やかでやさしい。
研究室のほうを振り返労とした琴子の視界を遮るように、直樹は隣に立った。
待っていてくれたのだろうか、ふと思ったが今日は聞かないことにした。
いつもは勉強で忙しい直樹と一緒に大学から帰宅できるなんて、嬉しい。
それだけで、今日は十分だと琴子は思った。

「入江くん、今日ね…」

琴子の他愛のない話を、直樹は表情一つ変えずに聞いている。
時折しかめっ面をしたり、突込みを入れたりするのはいつものことである。

「寒くなってきたな」

「うん」

はあっと指先に息をかけて、暖めている直樹。
襟元からちらりと見えるマフラーの色は、先日琴子がプレゼントしたもの。
結婚してから初めて編んだものだ。
網目がところどころとんでいるし、何度も編みなおしたせいでぼろぼろだ。
「いらない」といわれるかと思ったが、意外にも直樹はそのマフラーを身に着けてくれている。

「えへへ」

「何だよ、気持ち悪いやつ」

直樹の言葉も笑気を帯びている。

「寒くなってきたねー」

先ほどの直樹の科白を繰り返すように呟き、琴子はふわりと笑った。



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こちらはイタズラなkiss中心の 二次創作ブログです。
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